夢を持ち誇りに思うこと

ブーブ先生は、手術直後に待ち合い場所で待ってた家族に「とても綺麗になってます」と伝言し、「先生、すごい誇らしげだったよ」と後日お見舞いに来た父から聞かされた。

うん、わかる。手術直後に病室に戻ったあとブーブ先生が様子を見に来てくれたとき、同じように誇らしげに言い残していったから。

ブーブ先生「どうですか?」
私「あー、胸よりこっちの腕が痛いですう!」
(手術前に間違った方の腕に打たれた点滴跡が痛かった)
ブーブ先生「点滴が沁みちゃったんだね。」
私「あー、、、、」
ブーブ先生「これ以上ないくらいに綺麗にできましたから、楽しみにしてください」
私「あー、ありがとうございます」

先生が去ったあと、
旦那「?? What did he say??」

そばにいた旦那さんが心配そうに「先生、何て言ってたの?」って聞くから

私「It could’t be better. ってー」
(麻酔から醒めたばかりで頭が働かないながらもこれが口から出てきた)
旦那「Ah ok. That’s great.」

先生、大満足の手術だったらしい。そんなブーブ先生が7月から同大学病院系列の別病院に異動してしまったので今は新しい女性の主治医(新ブーブ先生とでも呼ぼうか)に変わっています。ブーブ先生とは同僚らしい。

新ブーブ先生に初対面した際に、傷の経過を見せたときのこと。

新ブーブ先生「あ、綺麗ですねぇ」
私「●●先生に”これ以上ないくらいに綺麗にできました”って言われました」
新ブーブ先生「あははははは、彼なら言いそうです。」
私「あはははは、そうなんですか!」
新ブーブ先生「はい、そういう男です・笑」
私「あははははは」

なるほど、やっぱりそういう男だったか。(なんとなくそう思ってた)で、ずっと考えてた疑問を新ブーブ先生になげかけてみた。

私「いつか●●先生に”なんで乳腺外科なんですか?”って聞いてみたかったんですよ」「でも聞く機会がないまま異動されてしまったので……」

最近、医療現場に関わる人は、医師も、看護師も、その他の職員さんも、なんでその職業を選んだんだろうって不思議に感じることが多くて。人の命を預かるし、間違いが許されないし、すごい大変な職業だから。患者さんも様々で、私も人に接する仕事をしている身としてかなり興味あることだったから。「外科は器用なひとがなる」と、形成外科を兄に持つ母が言ってたけど、じゃ、あえて乳腺外科を選ぶってなんで??とか。

で、ここだけの話しということで新ブーブ先生から聞いたのは、ブーブ先生は美に関してすごいこだわりがあるんだそう。美容形成の世界にその名を轟かせる前に、がんについてしっかり学ぼうということでいまの大学病院での勤務を続けているそうです。(プライバシー保護のため、詳細は伏せています)

そっかー、だから事前の説明で

●部分切除でかたちが崩れること(わたしの場合です)
●部分切除の場合はその後の放射線治療で皮膚が弱くなり、もし今後何かあって再建を望むことになっても、再建に適さなくなってしまうこと
●全摘出のみでインプラント再建なし(この方法にしようかと考えていました)

という他の選択肢を説明してくれた上で、全摘出でのインプラント再建(放射線治療なし)を最初から薦めてくれたんだなー。と、納得。

部分切除でもかたちが崩れず、見た目があまり変わらない場合もあります。がんの場所や広がり方、胸の大きさなどによっても個人差や病院の方針が異なり、どの方法を選ぶかは、最終的には本人の決定によるものになります。だから、決めるのにかなり悩みました。
(その時のことはこちら >>『受け入れること』

[ブーブ先生から提示された手術プラン]
*皮下の乳腺を全摘出するけれど乳頭乳輪は温存する(乳頭乳輪温存皮下乳腺全摘術)
*ただ乳頭の裏側にがんがある場合は、そこから再発する可能性が高まるので乳頭乳輪を温存せず切除する
*その判断は手術中に乳頭の裏をギリギリまで切除しながら、顕微鏡でがんがないか調べながら決定する
*手術中のセンチネルリンパ節生検でリンパへの転移が確認されたらエキスパンダーの挿入は中止になるかもしれない
(詳しくはこちら >>『乳がんinfoなび』外部サイトにジャンプします)

すべて納得の上で、手術に臨みました。

結局、乳頭乳輪は温存でき、リンパ転移もなくエキスパンダーが挿入でき、病理結果によるとがんの取り残しもなく綺麗に切除できたとのこと。今後の再発防止治療は、薬を決められた年数のあいだ飲み続けるだけとなります。(この薬を飲むかどうかも本人の判断次第ということで、主治医と相談しながら検討中)

私「●●先生、父にもすごい誇らしげだったそうです・笑」
新ブーブ先生「あははは、でも彼がそこまで言うんだから、本当に綺麗ですよ」
私「あははは、そうですね。感謝しています」

受付の看護師さん「なんだかすごい楽しそうな笑い声が聞こえてきてたけど・笑」
私「あはははは、●●先生のうわさ話をしてて・笑」

わたしのがんを特定してくれたし、綺麗に取り去ってくれたし、ブーブ先生、ありがとう!これからも夢に向ってがんばってほしいです。

どんな職業を選ぶのも、好きなこと、極めたいこと、得意なこと、動機も人それぞれ。でも共通するのは、みんな誰かの何かの役に立ちたいということ。そして目標や夢があるから、多少遠回りをしても頑張れるんだ、と自分を含めたこととして実感しています。

自分の選択に、目標に、誇りをもっていこう。すべてはつながって、夢見た場所にたどり着くから。

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