はじめての妊娠記録:妊娠後期は心身や環境を整える準備期間

妊娠28〜30週目

妊娠後期は28〜40週目となります。

気づいたら後期に入っていた、というあっという間な感覚で、何も変わっていないような、でもどこか焦りのようなものがあり、産後のお世話に足りないものを夜な夜なリサーチしたり準備・購入しながら、ひとり不安で疲れて悲しくなって、妊娠期間で初めて夜中に大泣きしてしまったことがありました。隣で旦那さんは熟睡していたので、気づいてはいませんでしたが、かなり大きな気分の揺れでした。

涙は流れるにまかせて、揺れている状態をそのまま観察し、心に思い浮かんだことたちを次のように書き留めていきました。

  • 赤ちゃんがお腹に来てくれたことで経験できていることは、すべて幸せなことだし、すべて幸運で有難いことなのだから、すべてうまくいっているんだ。
  • これでいいんだ。大丈夫。また前を向こう。
  • 妊娠前のそれまでの自分に「よく頑張ってきたね」と思えているように、いつかまた今の自分を振り返って「よくやった!」と思える日がくるはず。
  • 大丈夫。赤ちゃんと旦那さんががまた新しい世界を一緒に楽しませてくれる。大丈夫。

書き留めたことで、内観でき、その後メンタルはだいぶ安定しました。

ホルモンの影響で夜中に起きてしまって朝まで寝付けない日もありましたが、あまり起きずに朝まで眠れる日もありました。幸いにも夜間頻尿はなかったことと、体調もそれほど悪くない状態が続いていたので、寝不足には一喜一憂しなくなりました

お腹がさらに大きくなるにつれて胃が持ち上げられているようで、つわりがおさまった頃の通常の食欲よりは、あまりあれもこれも食べたいというような欲求は減りましたが、お腹の中の子は標準体重で問題なく育っており、母体の体重増加も標準値で推移していたので、食事についても食べられるものを適量、バランスよく食べてあまり気にしすぎないようにしていました。

妊娠31〜33週目

31週は妊娠8ヶ月の最終段階、もうすぐ9ヶ月という時期で、胎動をとても激しく感じていました。中でどんな動きをしているのか、透けて見えたらいいのに!と、いつも思っていました。

31週目のお腹の膨らみ

同じ速さでピクっピクっと一定時間続く動きの時は、しゃっくりをしているのかな?ポコっポコっと不定期で感じる時は、手を動かしたり、足を動かしているのかな?グニョングニョーンと、うねる様な動きを強く感じる時は、体勢を変えたり回転しているのかな?

なんとなく勝手に想像しながら、動いているところに優しく手を当てたり、撫でたり、ポンっと軽く叩き返すなどして、コミュニケーションも楽しみました。

食事中、食事の後、電車に乗っている時、夕方から夜にかけてリラックスしている時に、特に胎動を強く感じました。

世界一幸せな洗濯

出産準備(入院や新生児のお世話に必要なもの)も具体的に進み始め、この頃には赤ちゃんの肌に直接触れるベビーウェアやグッズの洗濯(「水通し」)を何度かに分けて行いました。SNSでは「世界一幸せな洗濯」と呼ばれているようです。可愛いコンセプトですね!

また、31週には、サーティーワンアイスクリームを食べる「31週の儀式」というのもあるようで、冷たいもので体を冷やすのはあまりよくありませんが、楽しいことをして妊娠時期を旦那さんと過ごしたい、ということを優先にしていたので、近所のサーティーワンへ行き、ひとつのアイスを2人でシェアして楽しみました。

31週の儀式でサーティーワンアイス

32週(9ヶ月目)に入り、少し動くと息切れすることが増えてきました。

特に電車に乗って移動をしなければならない時は、自宅から駅まで歩いたあと、ホームで電車を待ってる間に身体の動きが急に止まった状態になるので、その変化に身体(心拍機能)がついていかないようで、動悸や血圧の乱れが出やすいようです。

電車で席に座れたとしても動悸が高まり、しばらくして貧血のような症状で冷や汗や不快感、腸の動きの不快さが感じられました。その不快さは程度がさまざまで、しかも波があり、去っては訪れ、またやってきて、というように予測できない状態でした。

なんとか呼吸を整え、頭の中心(※)に意識をおいておくと、その波が落ち着いて、目的地や乗り換え駅で立ってゆっくり移動できるまでに回復しました。こういう時にも、ヨガの知恵や実践が活かせます

(※)両耳の一番上を頭の中心に向かい結んだ線と、眉間から後頭部を結んだ線が交わる位置

また、1日の中で割と元気に動けるのはお昼の12時〜夕方4時くらいの間ということがわかってきたので、その時間帯を「活動の窓」と名前をつけ、生活の中でどうやって時間を使うか、体を動かしたり休んだりするか、というスケジュール感も学んでいきました。

32
お散歩して都内の素敵なカフェでひと休み

そんな中、旦那さんがウィルス性胃腸炎(おそらくノロウィルス)にかかり、ダウン。看病疲れからかわたしも鼻風邪をひいてしまいましたが、幸い、ノロは免れました。だいたい1週間くらいでふたりとも回復したので安心しました。

寝る時の姿勢については、左向きを保てるように引き続き抱き枕を活用していましたが、日によっては右向きの方が寝付きやすい日もありました。

右向きで寝ついた後に、左向きへ寝返りを打とうとすると、重くなってきている子宮に他の内臓が押されて、かなり痛みが残った時もありました。

食後に横になると、逆流してきそうになる時もあって、大きくなったお腹にかなり胃が押されている感覚です。

さらに中期に出てきていた左側の骨盤(仙腸関節まわり)の痛みは、左側を支えるためにか、左向きにばかり横になっているからか、今度は右側に違和感を感じた日もありました。そんな時も、また骨盤ベルトを短時間つけたり、片膝ストレッチをしているうちに気にならなくなっていました。(骨盤ベルトは外出時や家で立ったままの家事をする時などに、気になる時だけつけるようにし、長時間はつけないようにしていました)

出産前の最後の美容院と歯医者が33週で終了しました。

妊娠34週〜36週目

7年前、2016年にニューヨーク市役所で簡易結婚式(書類の提出と結婚の宣誓)をしましたが、家族や友人を招いての結婚披露宴は行わず、ドレス姿の写真もなかったので、今回の妊娠を機にフォトスタジオで衣装を着て2人でマタニティフォトを撮ってもらうのもいいかも!

と、近所のフォトスタジオを下見して詳細を聞いたり、他の都内のスタジオのウェブサイト情報を調べて金額やプラン、立地などを比較したりしましたが、旦那さんもわたしもあまり乗り気がせず、そのまま決めかねてしばらく時間が経っていました。

いよいよ撮影タイミングとしてはラストチャンスかも?という時期にきて、あらためて「で、撮影どうする?」と家族会議をしたところ、我が家には素晴らしいカメラマン(=旦那さん)がいる!そして性能のいいカメラも持ってる!と気づき、それならお外で気持ちよく自分たちで撮影すればコストや労力的にもちょうどいい!

と、お天気で小春日和だった妊娠34週目となる12月初め、お気に入りの新宿御苑でセルフマタニティフォト撮影をしてきました。

西陽が眩しかったり風が少し強くて落ち葉の襲撃にあったりもしましたが、それも含めて楽しい撮影になりました。

そして、臨月間近となり、早産などのリスクもだいぶ低くなってきてこのまま出産までなんとか順調にいけそうということが分かってきた時期でもあったので、SNSで公にしたのもこの34週でした。

いつも温かく見守ってくれるみなさんに励ましやお祝いメッセージをたくさんいただき、とても嬉しかったです。ありがとうございました!

36週目、臨月突入です。ベビー用家具のレンタル品や、大きなベビーグッズ(バウンサーやハイローチェアなど)のお下がりなどが到着。いよいよ、という感覚が高まります。

引き続き、眠れない夜は争わずに、ただ目をつむって頭の中心に意識を向けて深呼吸。

以前、旦那さんのニューヨークの友達(ご自身は難病の潰瘍性大腸炎で辛い毎日を送っている)に、

「すべて自分に起こる予期しないことは、これからのリハーサルだから!」

と明るく励ましてもらったことがあります。「すべてのことは練習だから、今のうちにできることを予測して対処できるように準備しておくチャンスなんだ」と、とてもポジティブな彼の姿勢に、旦那さんと共感した覚えがあります。

その言葉をいただいた以降は、人生に起こるすべてのことはプラクティス、という自分のモットーに加えて、すべてはリハーサルで今後の準備とも考えられるようになったため、妊娠後期の寝不足もやり過ごせるし、予測しない事態への向き合い方、対処の仕方を調べることも、平常心、中庸な心身で過ごせるようになりました。

妊娠期間を通して、もちろん気分の揺れは妊娠前よりあります

無事に赤ちゃんを産むことができるのだろうか、お世話ができるのだろうか、健やかに育てていけるのだろうか、と不安は押し寄せます。感じたことのない身体の変化や痛み、症状などに戸惑うこともあります

でも、

これまでもさまざまに起こる出来事に向き合ってきたし、なんとか波に乗って前進してきた。今も、これからも大丈夫。

そうやって、他の誰でもない自分自身がまずは自分に優しく向き合ってあげると、周りのサポートも自然と受け入れていけて、手を差し伸べてもらえる機会も増えるように感じます。

今回の妊娠も、親という存在にならせてもらうだけでなく、さらにこの先の人生を生きていく強さと柔軟性、人間力を高める機会になっていると思うと、赤ちゃんに感謝の気持ちがわき、毎日がさらに尊く感じます。

そんな妊娠後期、いよいよ出産が迫っています!

36週目、臨月のお腹の膨らみ